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    エルミタージュ美術館展

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      JUGEMテーマ:展覧会

       

      「エルミタージュ美術館展」を見てきました。六本木

      は平日でも人が多い、そして私は来るたびに迷ってい

      ます(笑)

       

      最初に書いてあるエカテリーナ2世の生涯を見てまず

      ショック!え、クーデター?夫のピョートル3世はどう

      なったの?絵の素晴らしさ、豪華さよりもそのことが

      ずっとひっかかっていました。

       

      さすがに世界三大美術館だけあって、各国、各時代を

      代表する巨匠の作品がずらりと並んでいます。いろいろ

      な作品が1度に見れて贅沢ですが、あんまりこれがいい

      という思い入れもなくサクサクと見終わってしまいまし

      た。前に見た「ボルゲーゼ美術館展」などは収集した

      枢機卿の個性とか趣味が強烈に伝わってきたのですが、

      今回のエルミタージュ展は収集した王様や女帝の好みよ

      りも、とにかくその時代に評価されている一流の巨匠の

      作品を集めたいという執念を感じました。

       

      個人的にいいなと思ったのはクロード・ロランの2つ

      の作品でした。これはもう私がターナーが好きで彼の

      絵は何度もしつこく見ていて、そのターナーがお手本に

      していたのがクロード・ロランだったので、条件反射

      のように絵を見て感激しました。

       

      家に帰ってエカテリーナ2世の生涯を調べてビックリ

      しました。ドロドロ過ぎてついていけない(笑)そんな

      女帝が隠れ家で世界中から集めた美術品を1人眺めてい

      る姿を想像して背筋が寒くなりました。作品は本当に

      みんな素晴らしいのですけど・・・

      ステラ * 美術展 * 17:38 * comments(0) * trackbacks(0) * -

      ミシャ展

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        JUGEMテーマ:展覧会

         

        数日前、ミシャ展を見てきました。ここ数年気力体力

        が衰えて1人で美術展や映画を見に行くということが

        ほとんどなく、また水星が逆行しているためか今月は

        予定していたことが全然できなかったのに、この美術

        展だけは友人に誘われてすんなり行くことができました。

         

        スラブ叙事詩が来ているためか、平日の午前中でもすご

        く混んでいました。チケット売り場も長蛇の列、友人が

        前売り券を買っておいてくれたのでスムーズに入れまし

        た。中に入るとすぐ「スラブ叙事詩」の絵がドーンとあ

        りました。とにかく1枚1枚ものすごく大きくて美しい

        です。世界史は得意なつもりだったけど、題材となって

        いる絵の場所や登場人物はほとんど知らない人ばかり、

        解説を丁寧に読みながら進みました。

         

        「スラブ民族の歴史」という壮大なテーマの絵が20枚

        絵を見るというよりもファンタジー映画か長編アニメや

        漫画を見ているような気分になりました。ものすごく大

        きな絵なのに細かい部分まできっちり描かれていて、物語

        が目に浮かんできます。実際の戦闘場面をリアルに描いた

        というよりは神話のイメージや象徴としての人物や天使な

        ども描かれています。壮大な物語を作者は頭の中で作り上

        げそして絵として表現した、まさに叙事詩です。ミシャの

        才能とパトロンとして場所と資金を提供してくれた人が

        いたということ、時代の流れ(ちょうど独立運動が盛んで

        あった)いろいろな条件が重なってできた傑作だと思いま

        した。

         

        ただ「スラブ叙事詩」で描かれた「独立」「真実」「正義」

        などの理想はミシャの生きた時代だからこそ理想になりえた

        とも思います。今の時代、それぞれの国や民族が「独立」

        「真実」「正義」を訴えてぶつかれば大きな争いになります。

        その考えや解釈は真実や正義から少し外れているけど、それ

        を取り入れた方が争いを避け、お互いに傷つけあわず共存で

        きるかもしれない、そうした物語や思想が今の時代には必要

        と思いました・

        ステラ * 美術展 * 16:52 * comments(0) * trackbacks(0) * -

        マリー・アントワネット展

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          JUGEMテーマ:展覧会

           

          「マリー・アントワネット展」を見てきました。いつものよう

          に自分勝手な妄想や思い入れが満載の感想で展覧会や絵の直接

          の紹介にはなっていませんので、それを承知でお読みください。

           

          マリー・アントワネットについては私はかなりトラウマがあるの

          で、1人ではたぶん行けないだろうと友人を誘いました。それで

          も最初に予定していた日に朝から大雨、予定を変更して別の日に

          してもらいました。マリー・アントワネットに限らず、どうも私

          はフランス関係のものと相性が悪いのか、すごく興味があって行

          きたいのにうまくいかない、フランス語を勉強したこともあった

          けど長続きしませんでした。それでも今回は友人のおかげで無事

          行くことができました(その人のマリー・アントワネットやフラ

          ンスが好きというエネルギーが強かったから?)

           

          予想はしてたけど、平日の昼間でもすごく混んでいて95%以上が

          自分と同年代かそれより年上の女性でした。有名な漫画と舞台、

          そして最近出た漫画の影響が強いと思います。漫画と舞台について

          は自分は直接舞台を見たり漫画を最初から最後まできちんと読んだ

          わけではないけどなぜかストーリーや場面が自然に頭に浮かんでく

          る、私達の世代の女性は完全に刷り込まれていると思います(笑)

           

          マリー・アントワネットや家族の肖像画はたくさん描かれているの

          で、会場にあった絵はほとんど見覚えがありました。いろいろな本

          の挿絵と漫画と舞台、会ったことのない歴史上の人物だけどマリー

          アントワネットはかなりイメージが出来上がっています。だから

          肖像画や部屋の模型を見てもすごく感動するというよりは、この

          絵はあの本に出てきた、この建物はあの漫画にそっくり(漫画家

          が実際に見てそっくりに描いているのです)と自分の中にあるイ

          メージを思い出し確認していました。もう十分知っていてわかって

          いるつもりのマリー・アントワネットの生涯、でもいくつか衝撃を

          受けたり考えさせられた展示物がありました。

           

          その1つは長男誕生で市民が喜びにわきあがり花火が打ち上げられ

          ているところを描いた絵、その10年後位にフランス革命が起きて

          いるのがなんとも皮肉です。そしてこれだけ王家と国民が一体とな

          って後継ぎが生まれたことを喜ぶというのは、そうでない10年間

          マリー・アントワネットが嫁いできて子供ができないまま過ごした

          日々のプレッシャーや不安は相当なものであり、その不満を発散さ

          せるために派手に遊び歩いたというのも、しかたがないかなと思え

          ました。

           

          もう1つ驚いたのはフェルゼンに送った手紙、漫画や舞台でのロマ

          ンチックな恋愛は本当のことだったんだ(笑)脚色ではなかったの

          ね、とびっくりしました。マリー・アントワネットの生涯は漫画や

          ドラマにするのにぴったりだけど、人生だけでなく性格や考え方な

          どもロマンチックな少女漫画的だったのかなと考えてしまいました。

          野心や強い意志で行動しているのではなく、いつの間にか話題の

          中心になっていて憎まれてもいるのに全然気付いてない天然なヒロ

          イン、苦境に立たされた時どうふるまっていいかわからず、身分違

          いの恋の相手が自分を救ってくれる王子様と信じる、10代の少女の

          ようだと思いました。生活が苦しくその日食べるものにも困ってい

          る市民は苛立ち、天然キャラの王妃に憎しみをぶつける、感情が

          暴走して行動が止まらなくなった、それがフランス革命かなとも

          思いました。フランスの歴史は理性的というよりも感情の盛り上

          りで予想もしなかった方向に進んでしまうことが多い、おそらくそ

          れがフランスは興味があって行ってみたいけど怖いという私のトラ

          ウマに繋がっているのだと思います。そして同じような人生は嫌だ

          けど、それでも漫画やドラマとしては憧れるというヒロインにうっ

          てつけの歴史上の人物がマリーアントワネットで、だから繰り返し

          舞台が上映され漫画も読まれ続けて展示会に多くの女性が集まるの

          だと思いました。

          ステラ * 美術展 * 09:50 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          西洋更紗、トワル・ド・ジュイ展

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            JUGEMテーマ:展覧会

             

            「西洋更紗、トワル・ド・ジュイ展」を見てきました。

            平日の昼間の美術展は女性の割合が高いのですが、今回

            は98%ぐらいが女性、そのためかお土産品コーナーが

            ものすごく混んでいました(笑)

             

            「アントワネットも愛したフランスの布」というサブタイ

            トルがついているように、18世紀に作られた布がたく

            さん展示されていました。マリー・アントワネットという

            とすごく昔というイメージがあるのですが、ジャンヌ・ダル

            クの時代やルネサンスにさかのぼるよりも現代の方が近く

            て工場で大量生産の布が作られていたということに驚きま

            した。細かな花柄や不思議な動物の模様の布は、現代でも

            売っているような感じです。布だけ見るとすごくおしゃれ

            なのに服になるとなんかダサイ(笑)、でもマリーアント

            ワネットも田舎の別荘に行った時はきらびやかなドレスで

            はなく木綿のプリントで作った服を着ていたみたいです。

            華やかなお城を離れて田園風景の中素朴な服を着る、堅苦

            しい宮廷に比べて自然で素朴な生活はささやかな楽しみだ

            ったのかもしてません。でもそうした態度が市民や村人を

            ますます怒らせた可能性もあります。

             

            細かい花柄や動物の模様とは別に単色で工場の仕事の様子

            や田園の風景、子供の遊びなどをプリントした布もたくさ

            んありました。単色で濃淡だけで表現しているのに何を

            描いているかはっきりわかり細かいところまでよく出てい

            る、そういう布は服や小物を作るというよりも大きな布を

            飾って直接見て楽しんだのかもしれません。そして工場の

            仕事の様子をプリントした布はそのままお得意さんのとこ

            ろに持って行って宣伝するのに役立ちそうです。小さな布

            をたくさん集めたサンプルもあって、商売として成り立ち

            たくさん作られていたようです。さらにアメリカの独立や

            気球をテーマにした布もあって、新聞や雑誌の挿絵のよう

            でした。プリントがその時代の最新ニュースや人々の生活

            も伝えるジャーナリズムの役割も果たしていたようです。

             

            お土産コーナーには展示で見た絵柄とそっくりの布を使って

            のバッグや小物がたくさんありました。布は田園風景なんだ

            けどバッグのデザインは現代風でおしゃれ、マリーアントワ

            ネットもこうした布で作る服や小物に夢中になったんだろう

            と想像を巡らしながら、それでもかなりの値段などで気に入

            った物を片っ端から買うわけにもいかず、少しの小物と布を

            買うだけにとどめました。それで何を作るか考えるのも楽し

            いです。

            ステラ * 美術展 * 21:46 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            カラヴァッジョ展

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              JUGEMテーマ:展覧会

              カラヴァッジョ展を見に行きました。平日の昼間なの
              にもかかわらずかなり混んでいましたが、見応えがあ
              りました。

              ここから先、かなり個人的な感想や解釈が続きますの
              でそれを承知で読んでください。

              私はカラヴァッジョは絵画に革命をもたらし、またその
              作品は特に人物、宗教画では頂点に立っていると思いま
              した。それまでのルネサンスの絵も素晴らしいのだけど
              それはあくまでも絵としての美しさを追求したもの、で
              もカラヴァッジョの絵は舞台で劇をやっていてその一場面
              を写真で撮ったような、前後の情景や登場人物のセリフが
              感じられるほどの生々しさや迫力があります。時にはこの
              人本当に美しいの?と疑問を持つほどリアルな表現、好き
              嫌いは分かれるでしょうけど、絵画でこれほど感情をかき
              たてられることは他の画家の作品ではないと思いました。

              カラヴァッジョの生涯もまた劇的です。ミラノ近郊で生まれ
              て若い時に両親を失ってたった1人でローマに出て絵の修業
              をする、ある枢機卿に気に入られてその庇護を受けるが作品
              を描いては町へ繰り出しお酒を飲んでトラブルを起こす、チ
              ンピラみたいな生活が続きます。そしてとうとう殺人事件を
              起こし、ローマ教皇から死刑判決を受けてしまいます。ナポ
              リへ逃れ、マルタ島へ行って大作を仕上げ騎士にしてもらう
              もまたそこで他の騎士を怪我させ、今度はローマ教皇からだ
              けでなく騎士団の刺客にも追われるようになる、昔の友人に
              かくまってもらいながら作品を描き続け、最後は恩赦が出た
              のにもかかわらず手違いがあって作品が別の船で行ってしま
              いそれを追いかける途中熱病にかかって死んでしまいます。

              現代でもスポーツ選手や歌手、俳優など栄光を掴んでいる人
              がなんでこんなことするの、と思うようなスキャンダル起こ
              しています。人一倍ストレスの多い世界にいると、望みがか
              なった時にわざとそれを壊したくなってしまうのかもしれま
              せん。カラヴァッジョも殺人を犯して追われているのだから
              大人しくしていればいいのにまたトラブル起こして敵を増や
              してしまう、逃亡生活が続くとそのストレスからさらに危険
              な方へ自分から行ってしまうのかもしれません。でもその
              恐怖から迫真の絵が描けた、カラヴァッジョの絵は時代の
              要求と個人の才能や性格が複雑に絡まって生まれた奇跡と言
              ってもよいでしょう。

              若い頃の作品は「バッカス」や「果物かごを持つ少年」など
              身近な人物をモデルにした(あるいは自分がモデル?)風俗
              画が多い、教会での宗教画以外に貴族や裕福な庶民がそうした
              絵を求めたからでしょう。そしてそれはパトロンとなった枢機卿
              の好のみと一致したのかもしれません。後半生の逃亡時代は逆
              に聖人を描いた宗教画が圧倒的に多い、そうした絵を描くこと
              が贖罪に繋がったのでしょう。罪を犯しては悔悛する、その繰り
              返しから生まれた「マグラダのマリア」の絵は圧倒的な迫力が
              ありました。ただリアル過ぎて怖くもあるので、自分の好のみ
              としては「洗礼者ヨハネ」の絵が今回見た中で一番よかったで
              す。ジャニーズ系、自然な感じの美少年なところが(笑)

              「この人を見よ」というタイトルの絵、解説を読んで総督のピラ
              トは本当はイエスを処刑したくなかったのかもと思いました。も
              う十分傷つけられたこの人を民衆に見せて慈悲を与え助けようと
              考えたのが、民衆はそうではなく死刑を要求した、そんな雰囲気
              がカラヴァッジョの絵から強く感じました。同じタイトルの他の
              画家の作品ではピラトは本当に悪人顔でしたが。死刑を宣告され
              た画家が慈悲を与えてくれと訴えているようにも見えました。ロー
              マ教皇から死刑宣告が出されるということは破門されキリスト教
              社会では地獄行きとなる、何重にも重なる恐怖の中で逃げまどい
              絵を描き続けた、すさまじい生涯です。
              ステラ * 美術展 * 21:52 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              絵を見て感じた違和感

              0
                JUGEMテーマ:アート・デザイン

                この記事はあくまでも私の感想で一般的な美術論とかでは
                ありません。

                イタリア文化館でやっていたバーチャルミュージアムという
                のを見てきました。ルネサンス期の有名な絵が本物ではない
                けど実物大のレプリカがあったり、スクリーンで作品の詳しい
                解説を見たり、タッチパネルで絵の大きさを変えて細かい部分
                まで見ることができたりとなかなか楽しめました。

                中に2点カラヴァッジョの絵もありました。私はカラヴァッジョ
                はかなり好きな画家なのですが、そこにあった「バッカス」と
                「メデューサ」と言う作品に妙な違和感というか気持ちの悪さを
                感じてしまいました。まあ「メデューサ」は題材が題材だから
                見て気分のいい絵ではありませんが、「バッカス」を見て感じる
                不自然さはなんなのかと考えてみました。

                もともと私がカラヴァッジョの絵に強い興味を持つようになった
                のはある昔の映画がきっかけでした。「指輪物語」のボロミア役
                ショーン氏がモデル役で出ているというのをファン仲間から聞い
                てさっそくDVDを購入しました。本当に画面には若き日のボロミ
                アがたくさん出てくる、それも半裸で赤いマントつけてけだるい
                表情で座っていたり、古代ギリシャかローマ風の盾や槍を持って
                ポーズを決めている、ファンにとってはたまらないシーンが次々
                出てくるので食い入るように画面を見つめ(笑)繰り返し見ました。
                そしてすっかりカラヴァッジョの絵イコール若き日のボロミアが
                モデルをしているというイメージが自分の頭のなかでインプット
                されてしまいました。

                そして数年前、ボルゲーゼ美術館展で初めて本物のカラヴァッジョ
                の絵、「洗礼者ヨハネ」を見た時、「ええー、こんなに若いの?
                まだ少年じゃない!」とびっくりしてしまいました(笑)頭の中
                に若き日のボロミアがいかに定着していたかということです。
                それでも「洗礼者ヨハネ」はまだ少年時代のボロミアと無理やり
                こじつけることができそうな美少年だからいい、でも「バッカス」
                はどんなに無理してもボロミアからはかけはなれています(笑)
                一度自分の中でこの人の絵はこういうイメージという固定観念が
                できてしまうと、そこから違った同じ作者の絵を見た時になんと
                も言えない違和感や後味の悪さを感じてしまうのだなとつくづく
                思いました。ボッティチェリやフィリッポリッピなどの絵はそう
                いうフィルターがかかってないから普通に見て美しいと感じるの
                ですけど。好きなものほど1度フィルターがかかってしまうとな
                かなかそれがはずれず、自分のイメージと実際の姿のギャップに
                違和感を感じてしまうのかもしれません。
                ステラ * 美術展 * 21:02 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                ボッティチェリ展

                0
                  JUGEMテーマ:展覧会

                  少し前に「ボッティチェリ展」を見に行きました。
                  ボッティチェリだけでなく師匠のフィリッポ・リッピ
                  と弟子のフィリッピーノ・リッピ親子の作品もたくさん
                  展示してあって楽しめました。この3人の絵はみな優雅
                  で美しく女性好み、そのためか平日の昼間にもかかわらず
                  かなり混んでいました。私もどっちかというとミケラン
                  ジェロのムキムキの絵よりボッティテリの優雅なビーナス
                  やかわいらしい天使の方が好みです。

                  ボッティチェリの師匠フィリッポ・リッピは修道士であり
                  ながら修道女と駆落ちしたというすごい人です。ルネサン
                  スで人間らしさが見直され芸術が花開いたと言ってもまだ
                  まだ天国や地獄が真剣に信じられていた時代の修道士が現代
                  の芸能人スキャンダルも真っ青なことやるなんて(笑)後か
                  ら見ればメディチ家のコジモが助けてくれて還俗が許され
                  子供も生まれ仕事も同じようにたくさんもらえているのです
                  が、すべてを失うかもしれない状況で駆落ちする、すごいこ
                  とです。それも50歳を過ぎて30歳近く年下の女性と。
                  でもフィリッポ・リッピのエピソードはこの駆落ちだけでな
                  く好きになった女性には全財産あげそうになったとか、仕事
                  がはかどらないからコジモが監禁したとか、とにかくどう
                  しようもなく女好きだったようです。だからあんなに美しい
                  マリア様の絵が描けてそれをボッティチェリが受け継いで
                  素晴らしい傑作を残しています。

                  フィリッポ・リッピの子フィリッピーノは父親が浮気を繰り
                  返し突然死んで母親が苦労するのを見て育ったからでしょう
                  か、すごく親孝行の子だったみたいです。一生懸命がんばる
                  優等生、子供として持つならフィリッピーノが一番よさそう
                  です。ただ優等生というのは強烈な個性や特徴は出にくい
                  ので、他の2人に比べ知名度では劣るようです。

                  美しい夢のような絵が次々と描かれたルネサンス期、でも
                  当時のフィレンツェの平和や繁栄は長くは続かず、サボナ
                  ローラの神権政治、共和制、そしてまたメディチ家の支配
                  とめまぐるしく変わっていきます。イタリアは分裂したま
                  ま長い間スペインやフランスの支配を受け続けるけど、そ
                  れでも芸術の中心地でした。18,19世紀のイギリスでは金持
                  ちの子弟がイタリアを中心に大陸を旅行するグランドツアー
                  が大流行し、ラスキンやラファエル前派の画家達がボッティ
                  チェリなどを再評価します。鼻もちならない金持ちお坊っちゃ
                  まラスキン(笑)私はこの人嫌いなのですが、好きな画家を
                  評価してくれるという点では素晴らしい功績を残してくれて
                  います。
                  ステラ * 美術展 * 17:46 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                  ラファエル前派展

                  0
                    JUGEMテーマ:展覧会

                    「ラファエル前派展」を見に行きました。ラファエル前派と
                    いうグループの私のイメージは「不倫、略奪愛、薬物中毒な
                    ど現代のマスコミが飛びつきそうなスキャンダルいっぱいの
                    芸術家集団」です(笑)不倫とか略奪愛は大嫌いな私ですが
                    ラファエル前派の絵は神話や伝説をモチーフにしてあって派手
                    で豪華、わかりやすくすぐに感動できるのでかなり好きです。

                    イメージ通りの派手な絵がたくさん並んでいました。画家が
                    違っても女性の顔や雰囲気に共通点が多い、グループ内の理想
                    の女性、女神なのでしょう。裸の女性の絵もたくさんあって、
                    修道院や教会には絶対置いてもらえそうもない(笑)産業革命
                    後に経済が発展し金持ちの市民がたくさんいたイギリスだから
                    こそこのような絵が売れたのでしょう。

                    神話や詩、戯曲をモチーフにしているので、現実離れしたロマ
                    ンチックな絵が多い、だからわかりやすく感情移入しやすいの
                    だと思います。馬に乗った騎士やドラゴンとの戦い、甲冑に身
                    を固めた天使などまさにファンタジー映画の世界、イギリスで
                    ファンタジー小説や絵本が発達した背景にはラファエル前派の
                    影響も大きい、スキャンダル画家の集団と侮れないと思いました。
                    古い体制を壊してこそ新しい芸術が生まれる、それを実生活でも
                    行ったのでしょう。道徳的に認められないこといっぱいやって
                    いますけど(笑)

                    派手で豪華、ロマンチックで感情移入しやすい絵がたくさんあっ
                    たけど、私がその中で最も感動したのは地味な2つの風景画でし
                    た。1つはジョン・ラスキンの「旧コニストン・ホール」という
                    絵です。ラスキンは美術評論家として有名だけど、私にとっては
                    ターナーの映画に出てきた鼻もちならない金持ちのマザコンお坊
                    っちゃま(笑)というイメージが強いのです。最初にターナーの
                    絵に感動した「英国巨匠の水彩画展」では絵の横にラスキンの美
                    しい言葉がちりばめられていた、もしこうした言葉がまったくな
                    かったら、絵だけ見てあれほど感動していただろうかという思い
                    があり、ラスキンはターナーの絵へ導いてくれた恩人でもあるは
                    ずなのに、どうも私はラスキンに対していらっとしてしまいます。
                    そのラスキンの絵なのですが、小さくてぱっとしなくどう見ても
                    描きかけ、「あれだけ絵に対していろいろ批評して映画でお母さ
                    んが息子の審美眼を自慢していたラスキンも本人の絵は大したこ
                    となかったのね」とまるで鬼の首でも取ったような気分になりま
                    した(笑)実は美術展を出てのお土産品コーナーで本を見たら、
                    素人離れしたラスキンの絵を発見!芸術家としての才能もあった
                    ようです。

                    もう1つはアルフレッド・ウィリアム・ハントという画家の描い
                    た「ダラム」という絵です。似たような名前の別のラファエル前
                    派の画家の方が有名で、その絵は絵ハガキにもなってなかったの
                    ですが、今回見た中で1番欲しい、複製画でいいから部屋に飾り
                    たいと思ったのはこの絵でした。これから先ラファエル前派展に
                    行く人がいたら、ぜひこの絵に注目してください。
                    ステラ * 美術展 * 10:48 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                    黄金伝説展

                    0
                      JUGEMテーマ:展覧会

                      「黄金伝説展」を見てきました。この展覧会は目玉と
                      なるような有名な作品が展示されているわけではない
                      のでそれほど混んではいなくてすぐに入れ、ケースに
                      顔を近づけてじっくり見ることができました。

                      金は腐食したりということがないので数千年前のもの
                      でも細かい細工がしっかり残っているのがすごいです。
                      中にはエジプトのピラミッドより古い年代のものもあっ
                      て驚きました。研究が進めば世界史の教科書が書き変え
                      られるかもしれません。

                      副葬品などの金の装飾品と一緒に金にまつわるギリシャ
                      神話の絵もたくさん飾られていました。金羊毛を求めて
                      英雄を集めて旅に出た英雄イアソン、王女メディアの復讐
                      が強烈過ぎて主人公は影が薄いのですが、そうした冒険で
                      金が重要な役割を果たしています。それにしてもギリシャ
                      神話は浮気して悲惨な目にあうというパターンが多いで
                      す。

                      それぞれの展示品がどこの博物館にあるかも気になりま
                      した。圧倒的に多いのはギリシャのアテネ、でも同じ博
                      物館に全部集めてしまったら観光客が繰り返し訪れなく
                      なってしまう、もっと地方に分散させた方がリピーター
                      が増えてギリシャにとってよいのでは?などと考えてし
                      まいました。他にはライデン博物館というのも結構あって
                      どこの国かわからなかったのですが、後で調べてみたら
                      オランダでした。たくさんの財宝がどのような経緯をた
                      どって発見された国から遠く離れた場所にある博物館に
                      置かれるようになったのか気になります。

                      金というのは腐食しないので細かい細工でも半永久的に
                      残すことができます。複雑な模様の装飾品をいくつも見て
                      いたら、文字のない時代や文明ではこうした模様や金の
                      粒が記録を残したり交易をする時に重要な役割を果たした
                      かもしれない、そんなことを考えました。
                      ステラ * 美術展 * 21:11 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                      プラド美術館展

                      0
                        JUGEMテーマ:展覧会

                        「プラド美術館展」を見てきました。私はスペインの芸術
                        といえば色彩が派手でゴチャゴチャ盛り込んでいて奇想天外
                        でよくわからない(笑)というイメージを勝手に抱いていた
                        のですが、それはスペインの近現代芸術であって、プラド美
                        術館にあるのは王室コレクション、教科書に出てくるような
                        有名な画家の作品が数多く見られました。

                        教科書に出てくるような作品なのでみなどこかで見たよう、
                        特別気に入った作品に出会うとか感動した、衝撃を受けたと
                        いうことはなかったのですが、スペインの歴史や王様の顔を
                        思い浮かべながら(かなり詳しく知っているので)見ると
                        興味深かったです。

                        ヨーロッパの美術はルネサンス、北方ルネサンス、バロック
                        ロココ、古典など移り変わっていて、中心もイタリア、オラ
                        ンダ、フランスと変わっていくのですが、プラド美術館展は
                        本当に教科書のように時代ごとの代表的な画家の絵が集めら
                        れていました。前に見たボルゲーゼ美術館展などは本当に集
                        めた枢機卿の個性が強烈に出ていて感情移入しやすい作品が
                        多かったのですが、今回は集めた王様の個性よりもその時代
                        の代表作が集められていると強く感じました。スペイン王家
                        はカルロス1世、フェリペ2世の全盛期から後は衰えるばか
                        り、それぞれの王様は強烈な個性の持ち主だったり政治は大臣
                        にまかせっきりだったり、さらにスペインの歴史は反乱と弾圧
                        宗教裁判や南米への侵略など血なまぐさい出来事も多いのに
                        集められた絵は教科書的というのがある意味すごいと思いま
                        した。王様がダメでも(笑)集めた絵は一級品なのです。そ
                        うしたお手本となるような絵が膨大な量集められ、さらに宮廷
                        画家は地位があった、そういう積み重ねがあったからこそスペ
                        インの芸術は近現代に花開き個性豊かな天才が続出した、そん
                        なことを考えました。
                        ステラ * 美術展 * 21:45 * comments(0) * trackbacks(0) * -
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