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    マクベス

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      JUGEMテーマ:映画

      「マクベス」を映画館で見てきました。最近は1人で
      映画館や美術館に行くことがほとんどなかった(見たい
      時は友達を誘ってランチも兼ねて行っていた)のですが
      この作品は大好きな俳優が主演なので重い腰を上げまし
      た(笑)「300」のスパルタ戦士役の時からのファン
      ですが、他にもこの人の出演作は「エンジェル」「ジェ
      ーン・エア」「プロメテウス」などを見ていて、いずれも
      強く印象に残っています。後でパンフレットを見て知った
      のですが、マクベスにはドラマ「ボルジア家」でミケロッ
      ト役の人も出演していました。

      パンフレットを見てまず驚いたのが、マクベス以外の将軍
      役2人が顔に鉄格子のような黒い部分があること、これは
      刀傷なのか、それとも拷問で焼き鏝でもあてられたのかと
      ゾッとしました。映画を見て戦いの前に兵士みんなが炭か
      何か顔に黒いものを塗っている場面があってほっとしまし
      た。敵を脅すため、あるいは誰が偉い人かわからないよう
      にするためにあのような顔にするのでしょうか?とにかく
      びっくりです。最初の戦いの場面からものすごくリアルで
      迫力がありました。

      マクベスは最初領主ですが、最初に住んでいた家はそれほ
      ど立派ではなく、後から住むお城に比べると大きさや豪華
      さが全然違いました。中世のスコットランド、王様が住む
      お城はあれだけ立派なのに領主の場合はそうでもない、そ
      の格差の大きさも野心が芽生えたきっかけになったのかも
      しれません。3人の魔女に会って予言を聞き、最初は奥さん
      にそそのかされたような形で王を殺すのですが、王位につい
      てからはそれを守るために常軌を逸脱する、その迫力に圧倒
      されました。

      魔女の予言で王位を継ぐのはマクベスの子ではなく別の男の
      子孫だと聞き、親友でもあったその男を殺す命令を出して
      その後亡霊に怯える、ある男が危険と予言を聞けば、その
      妻子を捕え処刑するなど残酷さはエスカレートするばかり、
      ついには最初暗殺をそそのかしたマクベス夫人すら夫の変わ
      り様に驚き精神に異常をきたしてしまいます。人間は恐怖に
      かられた時、自分に歯向かう者はこうなると見せしめのため
      に最も残酷になるのかもしれません。

      1度敵と見なせば幼い子供まで容赦なく殺すマクベスの狂気、
      でも彼が気が狂った暴君で人間性を失っていたのかと思うと
      そうではなく、死んだ妻を抱きしめ髪をなでる姿に深い愛と
      美しさを感じました。王様や貴族というと愛人をたくさん作
      ったり不倫してドロドロというイメージが強いのですが(笑)
      マクベスも他の将軍も妻や子供を深く愛していた、だからこそ
      妻のささやきで罪を犯し、また復讐の鬼になりうるのだと思い
      ました。敵と見なした者の妻と子はあれだけ残酷に扱いながら
      も死んだ妻に対する行為は慈愛に満ちている、人間は本当に
      不思議です。

      スコットランドの自然、山や森や湖、そして果てしなく続く
      荒野に圧倒されました。あのような場所なら魔女や精霊など
      何が出てもおかしくなさそうです。戦場となった場所では多
      くの人が死に、病気や飢えなどで女性や子供が若死にするこ
      とも多い残酷な世界、でも不思議といやな感じはしませんで
      した。地獄や死、狂気と隣り合わせのような世界、でもそこ
      にいる人々はその世界で生きて死んでいく、悲惨な運命や
      死に方をしても大きな自然や異形の者に包まれている、そん
      な安心感や力強さを感じました。

      シェイクスピアが生きた時代、王位をめぐる争いや戦争は
      身近な出来事であり、人の死を見ることも今よりずっと
      多かったはずです。劇に登場するのは極端な人物だけど、
      作者も観客もそれが遠い時代の物語ではなくもっと近いで
      きごとだと感じていたに違いありません。そして映画を
      見る私達も遠い時代の出来事を今そこで見たような迫力で
      感じることができます。お勧めの映画です。
      ステラ * 映画 * 10:45 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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