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    ホビット(映画)の感想

    0
      JUGEMテーマ:映画

      映画「ホビット」を見てきました。正直このシリーズについては映画館
      で見なくてもと思っていました。「ロード・オブ・ザ・リング」がすごく
      好きで、中でもゴンドールのボロミア、ファラミアの熱狂的なファン、
      この役を演じた俳優さんが出演する他の映画も次々見るというくらい入れ
      こんでいたので、自分がこの世界に関して作ったイメージを壊したくない
      という気持ちも強くありました。でも、ある方のブログでの熱い感想を
      読んで「これはぜひ見に行かなくては」と考えが変わりました。



      以下思いつくままに書いたかってな感想でネタバレもたくさんあります。
      例によって個人的なもので、きちんとした映画評論や紹介しようと思って
      書いたものではないということを理解してお読みください。



      冒頭、いきなり火を吹く竜と破壊されていく水の上に浮かんだ街、逃げ惑う
      人々の映像、3Dなので迫力満点です。竜に立ち向かう人間バルドのかっこ
      よさと息子バインのかわいさにまずやられました。バルドはアラゴルン、バ
      インはピピンという感じでしょうか。ハラハラする展開、途中人間ならあの
      状況で絶対助からない、ありえないという場面もありましたが、ファンタジー
      なのでまあいいです。バルドは人間の指導者としてずっとかっこよく、また
      人間の中で1人金に目がくらんだ卑怯者、戦いが嫌で女装して隠れているとい
      うとんでもないヤツがいるのですが、そういう相手に対してみんなで批難して
      吊るしあげるというのではなく笑って見逃してやる、その寛大さにシビレまし
      た。卑怯者が悲惨な末路をたどらない、そこになぜかとても感動しました。

      ドワーフのフィーリ、キーリの兄弟が、ボロミア、ファラミア兄弟の役どころ
      でしょうか。ただキーリがエルフとのロマンスもあるといういい役なのに比べ
      兄フィーリはこれといった活躍する場面がなくあっさり殺されていたのが気の毒
      でした。兄も別の形でもっと目立たせてほしかったです。エルフのタウリエル
      を好きになるキーリ、ドワーフとエルフって身長差がどうなのよ、と突っ込み
      を入れたくなりますが(笑)それでもキーリはイケメンだし2人の場面は美し
      かったです。タウリエルは王子レゴラスを振って(?)キーリのことを好きに
      なっているし、ドワーフとエルフという極端な種族の違いではなくても、人は
      まったく障害のない釣り合いのとれた相手より、民族や宗教、言葉や身分の違い
      など困難があるほど恋の炎が燃え上がるのかもしれないと、2人を見て思いました。

      ホビットビルボがトーリンにドングリを見せる場面もジーンとしました。家に
      帰ってドングリを庭に植えればやがて芽が出て木となりいつでも旅のことを思い
      出せる、この言葉が最後の方の場面でも出てきて、ここで号泣しました。ドワーフ
      や人間、エルフや魔法使いの活躍が派手で目につくのですが、やっぱりこのシリー
      ズのタイトルは「ホビット」で主役はビルボなのだなと感じました。

      今回1番印象に残ったのは、トーリンがオーケン石や金の魔力にとりつかれ蝕まれ
      ていくシーンです。以前見た「ロード・オブ・ザ・リング」のシリーズでボロミア
      やビルボ、そしてフロドまでもがなぜあれほど指輪の魔力に取りつかれてしまうの
      かよくわかりませんでした。でも今は歴史の中で、金に取りつかれたヨーロッパ人
      が新大陸でどれほど残虐なことをしてきたか、宗教改革の時代に権力を手にした者
      が何をしたかを実感を持って知っているので、金や権力への思いが人間をどう変え
      てしまうかがよくわかり、ファンタジーでありながらすごいリアリティを感じました。
      人間もドワーフも竜やオークと戦い、命からがら逃げ出してつらい旅を続けてきた、
      同じ立場でありながら、再び故郷に帰り金や権力が手に入りそうになると今度はそれ
      を独占したくなり他の種族を追い出し守るための戦いを果てしなくする、トーリン
      の狂気は現実の歴史、そして今の世界を象徴しているようにも思いました。彼は最後
      目覚めて命がけの戦いに臨みますが、指導者と言われる立場の人、歴史上の人物でも
      今の世界でもそれがわかっている人がどれだけいるのだろうと考えてしまいました。

      ファンタジーは空想の世界のことだけど、その中で思いがけない現実を象徴している
      とあらためて思いました。

      ドワーフの中に1人頭のてっぺんが禿げた髪型の人がいて、わー、かわいいと注目して
      見ていました(笑)
      ステラ * 映画 * 09:39 * comments(2) * trackbacks(0) * -

      リスボンに誘われて

      0
        JUGEMテーマ:映画

        「リスボンに誘われて」という映画を見ました。ある方のブログを
        読んだのと、ボルジア家の教皇を演じた方が主演ということでどう
        しても見たくなりました。大きく宣伝されているわけでなく、公開
        されている映画館も少ないのでブログを読まなければきっと見逃して
        いたと思うのですが、そういう映画の方が印象に残る作品が多いよう
        です。

        ストーリーは偶然手に入れた本に導かれてスイスの平凡な高校教師で
        あった主人公がリスボン行きの夜行列車に飛び乗り、その本を読むうち
        に強く魅かれて作者に会いたいと願い関係者に会って話を聞き、ポルト
        ガルの独裁政権の時代に民主化運動に加わった作者の激しい生き方を
        知っていくというものです。

        ボルジア教皇とは正反対の地味で目立たない主人公なのですが、その
        演技とか滲みでる人間味は見事なものでした。私の中で主演男優賞は
        今年は間違いなくこの人です。

        正直私はポルトガルで独裁政権の時代があったなんて知らなかったし、
        スペインの先にある小さな国ぐらいにしか思っていませんでした。でも
        この映画を見て、スペインとポルトガルは街の様子や国民性が全く違う
        別の国だということをあらたに認識しました。独裁政権の下で本の作者
        である青年医師やその周りの人は厳しい選択を迫られるのですが、スペ
        インを舞台にした映画や小説なら絶対流血事件になっていただろうなと
        思われる状況でもギリギリのところで踏みとどまって自分や相手を完全
        に破滅させたりはしない、心に深い傷を負いながらも必死に日常生活に
        戻って生きて行こうとする姿に深い感銘を覚えました。

        主人公の教師は特別な使命感を持っていたわけではなく、本の作者に心
        魅かれその生き方を知りたいと願っていただけなのですが、その誠実さ
        やさりげない心遣いが昔の傷に触れないよう口を閉ざしていた人々の心
        を開き癒していきます。本当のセラピーやヒーリングは大げさなもので
        はなく、純粋な好奇心や心遣いによって生まれるものだと思いました。

        独裁政権下の秘密警察、表現は抑えてありましたが、目的のためには手段
        を選ばない残虐さは時代や国が違っても一緒でした。でも彼らも初めから
        残虐な人間として生まれたわけではない、平和な時代に生まれていればまじ
        めな警察官として平穏な人生を送れたかもしれません。状況や立場が普通の
        人間を悪魔にしてしまい、一度そうなってしまったらもう本人の良心や慈悲
        深さでは戻れなくなってしまう(それらを遥かに上回る組織や宗教での使命感
        を持ってしまうから)そんなことも考えさせられました。

        上映する映画館は少なく、またその期間ももう終わりに近づいていますが、
        ぜひ多くの人に見て欲しいと思った映画です。
         
        ステラ * 映画 * 09:01 * comments(0) * trackbacks(0) * -

        ルネサンスとバロック

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          JUGEMテーマ:映画最近テレビでルネサンス、フィレンツェの紀行番組を
          見てその後DVDの「アマデウス」を観賞、芸術気分
          に浸りました。

          ルネサンス、フィレンツェの歴史や芸術に関しては、私
          はもうかなり研究しているので、彫刻や建物を見れば
          すぐわかります。メディチ家についても家系図が描ける
          くらい詳しいので、名前を聞けばすぐその生涯が浮かん
          できます。ぜひ行きたいと願いつつなかなか行けない
          イタリアのフィレンツェやローマ、テレビでじっくり細部ま
          で見せてくれるのはうれしいです。またフィレンツェでな
          ぜルネサンスが始まったかもわかりやすく解説してくれ
          て興味深かったです。イタリアやスペイン、ギリシャなど
          の国はきっと過去世にも関係あるのでしょう。どこかで
          見たことがある、知っていると既視感がたくさんあります。

          逆に「アマデウス」のウィーンの宮廷やオペラの様子、
          あの時代は男性も女性もかつらをつけ、コテコテと飾り
          をつけた派手な衣装なので最初すごく違和感や居心地
          の悪さを感じましたが(笑)見ている間になれました。
          やっぱり私は「ボルジア家」のようなルネサンスの男性
          衣装にカッコよさを感じるようです。

          ルネサンス期のイタリアは絵画や彫刻、建築物といった
          美術が発達しましたが、バロック期のオーストリアは音楽
          オペラやバレエなどの舞台芸術が発展しました。フィレン
          ツェでメディチ家の当主が芸術家のパトロンとなって支えて
          いたように、オーストリア(神聖ローマ帝国)の皇帝が音楽
          好きで音楽系の芸術が栄えたようです。そこにあらわれた
          天才モーツアルト、音楽とは縁のない家庭に生まれて努力
          の末宮廷付きの音楽家になったサリエリは彼の才能に激し
          く嫉妬します。サリエリ自身が皇帝に認められるほどの才能
          があるからこそ自分と天才との違いがはっきりわかってしま
          う、芸術家ゆえの悲劇です。またモーツアルトが音楽以外の
          ところではすぐに女の子とイチャイチャする軽いキャラなので
          神はなぜあんな奴にあふれる才能をと嫉妬するサリエリの
          気持ちがよくわかりました。ストーリーは暗いけど派手で豪華
          なバロック時代の映画を見て、オーストリアにもぜひ行って
          みたいと思うようになりました。

           
          ステラ * 映画 * 10:36 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          脇役のエピソード

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            私が今までに繰り返して見て人生を変えられたと思うほど
            影響力の強かった2つの映画「指輪物語」3部作と「アレキ
            サンダー」、ストーリー全体や主役ももちろん好きなのです
            が、むしろ脇役の方にこのエピソードが気に入ったという
            強烈な印象の人物がいました。

            まず「指輪物語」では「2つの塔」から登場したファラミア、
            この人にはまず一目ぼれでしたが(笑)いくら努力しても長男
            である兄ばかりを溺愛する父にうとまれ、それでも兄と父を
            愛するという姿に心を奪われました。自分がホームページや
            ブログを始めたきっかけはそもそもこの人について書きたかっ
            たから、影響力は計り知れないですし、その後この役を演じた
            俳優さんの出演作はかなり見ています。さらにファラミア大好
            きになって彼の目線で「旅の仲間」を見たら、最初に見た時は
            アラゴルンとあんまり区別がつかなかったボロミアに目が釘付け
            「私の兄上!」とばかりに出て来る度に涙が出そうになる、す
            っかりボロミアファンにもなり、そのおかげで「カラヴァッジョ」
            の新旧2作品(古い方はDVDで)を見ることになりました。

            「アレキサンダー」ではまず親友ヘファイスティオン、幼い頃
            から一緒にいた親友でもある側近というのが私の感動のツボで
            「チェーザレ」のミゲルなどもまさにこのパターンです。その他
            に謀反の疑いをかけられて殺されてしまうフィロタスなどもかわ
            いそうで印象的でした。

            そして演じた俳優さんがかっこよかったということもありますが
            結構印象が強かったのがカッサンドロスです。映画には出てこな
            いのですが彼は後にアレキサンダーと母親の違う妹にあたるテッサ
            ロニケと結婚してマケドニア王となります。カッサンドロス朝マケ
            ドニアというのは息子の代で兄弟争いが起きて短命で終わってしま
            います。重臣の息子から王にまで登り詰めたカッサンドロス(その
            途中には勢力争いや陰謀など様々なことをしている)彼はアレキサ
            ンダーが生きていた頃、東方遠征中にペルシャ人の影響で家臣が
            みな王に対してペルシャ風に大げさに跪くというのを見て笑いだし
            アレキサンダーが激怒して壁に頭を打ちうけるような暴力を振るわ
            れたことがありました。このことはカッサンドロスの心に深い傷跡
            (トラウマ)となって残り、何年も過ぎて自分が王になってから、
            たまたま見たアレキサンダーの彫像で体が震え倒れたほどでした。

            何人もの人を殺して手は血に染まっているはずのカッサンドロスが
            現代人のようなトラウマを抱えていたという意外性に驚きました。
            さらにアレキサンダーの姿として一番有名で教科書にも出ている
            ポンペイから発掘されたモザイク画、あれはもともとカッサンドロス
            が住んでいたマケドニアの王宮に飾られていた原画があったようです。
            いくらアレキサンダーの死後も政権を奪ったと言われないためことある
            ごとにその名を出さなければいけない立場にあったとはいえ、最も恐れ
            て彫像を見ただけで倒れるような人物の絵を自分の王宮に飾って毎日
            眺めなくても(笑)なんて自虐趣味の人だろうと思いました。

            こういうエピソードがあるから歴史研究はやめられず、数年前には
            アレキサンダーの故郷を訪ねる旅にも行っています。
            ステラ * 映画 * 11:13 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            人生を変えた映画

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              JUGEMテーマ:映画

              私には自分の人生を変えるほどの大きな影響を受けた
              と思える映画が3つあります。そのいずれも映画館や
              自宅でのDVD(海外に行った時ちょうどその国のテ
              レビで放映していた!という作品もあった)で何度も
              見ただけでなく、気に入った俳優さんの他の出演作も
              積極的に見たり、時代背景を調べたり、同じファンの
              方とネットを通じて友達になったりとその映画を通じ
              ての出会いがたくさんありました。おそらくこの先は
              もう一生そこまで影響を受ける映画に出会うことはな
              いと思います。

              そんな3つの映画とは・・・

              「指輪物語」の3部作
              「アレキサンダー」
              「カラバッジョ」

              この3つの映画はいずれも感動してわくわくしながら
              観賞し、お気に入りの登場人物がいた、という以外に
              自分にとってはかなり恐ろしいトラウマとなるような
              シーンがあったという共通点もありました。人生を変
              えた映画というのは同時に自分にとっては決定的に恐
              ろしいトラウマとなるシーンがあったということです。

              去年前世療法を受けてみて、自分の過去世が気に入って
              見ていた映画の好きな英雄ではなく、トラウマとなるシー
              ン、人物に深く関わっていたということがわかって大きな
              衝撃を受けたことがあります。自分はこの人が好きでこの
              映画を何度も見たと思っていたけど、潜在意識で本当に
              好きだと思って見ていたのはむしろこっちの人だったのか
              と・・・まあ英雄が活躍するシーンよりもトラウマとなる
              シーンの方が潜在意識には深く刻まれていて、それが過去
              世という形で出てきたのかもしれません。

              自分がもう生涯これ以上感動して人生を変えるほど影響力
              のある映画に出会うことはないと断言できるのは、この3つ
              の映画で自分にとっての英雄像、トラウマ、やるべきことな
              どがすべて含まれているのでしょう。後はそれらをどう理解
              するかで精一杯で、最近は映画館に行くことが少なくなって
              いるのかもしれないです。
              ステラ * 映画 * 12:29 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              「ホビット」

              0
                JUGEMテーマ:映画

                映画「ホビット」を見ました。新年になって初めて見た映画です。この
                作品は正直言って指輪物語の中で私が一番好きな登場人物は出て
                こないので見ようかどうか迷ったのですが、やっぱり気になって見て
                きました。この先大きなネタバレはしていませんが内容に触れていま
                す。

                最初にパンフレットをパラパラと見て、「やったー!アラゴルンみたいな
                かっこいい王様とその甥の兄弟が出ている」と喜んだのですが、よく
                読んでみると彼らはみなドワーフでした。それでもぱっと惹きつけられた
                ので、今回はドワーフの王トーリンがアラゴルン、その甥の兄弟で兄
                フィーリがボロミア、弟キーリがファラミアと思って見ることにしました。
                それにしてもこの物語は叔父、甥という関係が多いです。ビルボとフロド
                も親子ではなく叔父、甥のかんけいですし・・・昔カトリックの国で位の高
                い聖職者は結婚できなくて自分の子供を甥と言ったり(チェーザレ・ボル
                ジア)優秀な甥を手元で教育したり(テレージオ)、教皇になってすぐに
                甥を枢機卿にしたり(ボルゲーゼ一族)叔父と甥という関係が父と子、あ
                るいはそれ以上になっているので、物語の中でもそうした関係が多いの
                かなと思いました。

                物語が始まってすぐに流れる懐かしい音楽、そしてガンダルフ!「ロード
                オブ・ザ・リング」3部作を何度も見ているのでそれだけでジーンとしてし
                まいます。若い頃のビルボはフロドよりもメリーやピピンに似た雰囲気で
                典型的なホビットという感じでした。トゥック家に昔英雄がいた、というガン
                ダルフの話を聞いて、ピピンの祖先が英雄だったの、なんて具合に細か
                いセリフでいろいろ思い浮かべられるのも前の作品を何度も見ているか
                らこそです。ガンダルフが蛾に呪文をかけている場面も、あ、あれが来る
                なと思ったらその通りでした(笑)

                今回の「ホビット」は魔法使いとエルフで少し懐かしい登場人物が出る以外
                はまったく別人で人間は主要登場人物としては出てこなく、主役はビルボ
                とガンダルフ以外はほとんどドワーフです。旅の仲間が13人もいて、ほと
                んど身長が同じドワーフばかりだから誰が誰だかわかりにくい、最初にパ
                ンフレットでチェックしたドワーフの王トーリンとフィーリ、キーリの兄弟以外
                は名前がわからないまま見終わってしまいました。

                王トーリンはとにかく威厳があって強くかっこいい、アラゴルンにも似ていて
                私達が思い浮かべる王様、英雄の姿そのものでした。ただやっぱりドワーフ
                の特徴なのか、体型はずんぐりむっくりだし(この体型でかっこよさを出して
                いるのはすごい!)国が滅ぼされ民を率いて放浪しているわりには血色も
                よく悲創感はありません。フィーリ、キーリの兄弟にしても、弓や剣の名手で
                戦う姿にふっとボロミア、ファラミアが重なるのですが、彼らのような暗さや
                重い責任といったものがなく、とにかく明るいのです。全体的に「ホビット」は
                「ロード・オブ・ザ・リング」に比べて明るい場面が多いし、オークやトロールの
                ような不気味な化け物が出てきてもそれがものすごく怖くてトラウマになるこ
                とはなさそうで、子供にも安心して見せられる感じです。デネソールのような
                全体をドーンと重く暗くするようなキャラクターは今回出ていません。トラウマ
                になる心配なく映画の世界を思いっきり楽しめる、ただある人物が気になって
                繰り返し見て人生観が覆されることもない、そんな作品でした。

                自分としては若いフィーリとキーリをもっと活躍させてくれたり、長老クラスの
                ドワーフと対立してくれればいいのにと思ったのですが、そのあたりは原作に
                忠実であっさりしていました。ドロドロと対立し葛藤があるのは人間の世界だけ
                なのか・・・・キーリ役の人がエイダン・ターナーという名前だったので、それも
                ちょっぴりうれしくなりました。直接関係はないでしょうけど、ターナーの絵に
                どっぷりはまっているので、同じ名前を見つけるとそれだけでワクワクします。
                 
                ステラ * 映画 * 17:11 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                「007 スカイフォール」

                0
                  JUGEMテーマ:映画

                  「007 スカイフォール」を見ました。正直私がこの映画を見た目的
                  は「007」シリーズのファンだからというのではなく、

                  1、イスタンブール、ロンドン、スコットランドなどのロケ地に魅かれて
                  2、敵役の俳優が見たい
                  3、ターナーの絵が出てくるという書き込みを見て

                  の3つでした。


                  この先ストーリーの内容に大きくは触れていませんが、多少のネタバレ
                  があります。



                  まずロケ地はイスタンブール、上海、ロンドン、スコットランドなどさまざま
                  な国が出てきて楽しめました。ただ、建物の上をオートバイで走ったり、
                  ビルを爆破させたりと派手な演出が多く、これ実際にやっているわけでは
                  なくCGよね、と思いつつもハラハラしました。

                  敵役に関しては、悪役ではこの人の右に出る人はいないと評判で、前に
                  「風の影」コミュニティで知り合った人とこの作品を映画化するなら出演者
                  は誰がいいという話をした時、悪役のフメロ刑事は絶対この人!と盛り上
                  がったので、今回はどんな演技をするのか楽しみにしていました(笑)この
                  俳優さんに関してはイメージはできているのに実際の顔がイマイチ思い浮
                  かばなくて、最初はこの人かなあと別の人を見ていたらあっさり死んでしま
                  って、ラスボスは後から出てきました(笑)さすが悪役で評判が高い俳優さん
                  それまで登場していた悪役の小者など吹き飛んでしまう存在感と怖さ、もう
                  すごいです。その悪役が悪くなったきっかけが母のように思っていた人に
                  裏切られたということでした。フメロ刑事も上流階級に入りたいと願う母親に
                  滑稽な格好をさせられ仲間にからかわれて自尊心を酷く傷つけられたこと
                  がきっかけで性格が歪んでいて、人が残忍になるきっかけは父や母、ある
                  いはそう慕う人の裏切りや自尊心を傷つけられたということがとても多いと
                  思いました。そうしたきっかけでモンスターとなった人間の怖さ!この俳優
                  さんはやっぱりただものでないと思いました。

                  ターナーの絵は「戦艦テメレール号」が出てきました。この絵の前で007と
                  若いコンピューターの達人が話をしていて、自分ならパソコンさえあれば家
                  を一歩も出ることなくどんなこともできると自慢していました。コンピューター
                  が得意な若い世代の登場が絵のテーマと重なっていて、うまい演出でした。
                  ただターナー自身もとても気に入っているこの「戦艦テメレール号」の絵は
                  色がとてもきれいで詩情あふれる作品なのでもっとゆっくり見せてほしかった
                  です。

                  最後はスコットランドの荒野に建つ大きな屋敷が決戦の舞台となっていまし
                  た。イギリス北部は本当に何もない荒野にポツンと大きなお屋敷やお城が
                  あるという感じで、だからこそ「嵐が丘」や「ジェーン・エア」のような小説が生
                  まれたのかとあらためて感じました。
                   
                  ステラ * 映画 * 11:17 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                  プロメテウス

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                    JUGEMテーマ:映画

                    映画「プロメテウス」を見ました。この映画は中学生の次男も見たいと
                    言っていたので、家族3人で見ました。ただ次男は予告編を見て想像して
                    いた内容と実際のストーリーがかなり違うと不満を言っていました。私も
                    その部分は同感です。さらに夫にいたってはどういうストーリーかまったく
                    わからなかったと(笑)PG12ということも気になって、実際かなりグロテス
                    クな場面や危ないところもありましたが、中学生ならギリギリ大丈夫かな
                    という感じでした。

                    私はマイケル・ファスベンダーがお目当てで見に行ったので、その点では
                    大満足でした。彼は今年日本で公開された3本の映画で主演、または重要
                    な役で出演していて、そのどれもが素晴らしい演技、ファンにとっては大満足
                    の1年でした。



                    この先大きなネタバレはしないように気をつけますが、内容に触れています。


                    最初私も予告編を見て人類の起源の話しかとかなり期待していました。でも
                    ストーリーが進むにつれどうもそうではない、不気味な宇宙人やエイリアンが
                    強烈で、話しの内容は正直よくわからなかったです。最初に出て来た宇宙人
                    は何者なのか、アンドロイドははたして味方なのか敵なのか、など最後まで
                    疑問に残ったところがたくさんありました。

                    この映画は見るならば3Dがお勧めです。映画のシーンで3Dで投影された
                    人物が動いたりしゃべる、あるいは宇宙の図が立体的に映し出されるという
                    のがたくさん出てきますので、3Dで見てこそ納得し実感できるのです。内容
                    はともかく特殊撮影の技術は素晴らしかったです。

                    主人公のエリザベスはとにかく強い女性、宇宙人の頭の骨を運んで分析した
                    り、自分で麻酔の筒を加えて機械を操作し手術までしてしまう、その表情が
                    ものすごく痛そうで、私は絶対自分であんなことできないです(笑)けっこう
                    残酷でグロテスクな場面もたくさんでてきますが、全体的に作った世界という
                    感じなのでそれで特別気分が悪くなったりトラウマになるということはなく、
                    冷静に見ていました。ただ最後の方船長とそのアシスタントの決断とセリフに
                    はうるっとしました。船長カッコいいです。

                    「プロメテウス」とうタイトルですが、ギリシャ神話のプロメテウスとは直接関係
                    ないです。というかあの不気味な姿のエンジニアと呼ばれていた宇宙人がプ
                    ロメテウスになぞらえているのなら・・・そんなの絶対いやです。某ファンタジー
                    映画の悪役にも似ている宇宙人、悪魔、怪人、宇宙人などの敵役はどうして
                    もああいう顔になってしまうのでしょうか?ただ姿は不気味でも最初に出てきた
                    宇宙人が仲間を裏切って地球に来て自分の体を犠牲にして人類を作ったとい
                    う話しなら、ギリシャ神話のプロメテウスとかぶる部分があるかもしれないと
                    思いました。

                    マイケル・ファスベンダーのアンドロイドは素晴らしかったです。デヴィッドと
                    名前からして素晴らしい(笑)、長い宇宙の旅で他の人間は睡眠状態の中1人
                    黙々とバスケットしたりお勉強、あるいは眠っているエリザベスの夢をのぞき見
                    したりと勝手気ままな行動が笑えます。意地悪な乗組員にロボットで呼吸して
                    いないんだから宇宙服なんかいらないだろうと言われた時、人間の仲間にな
                    ってとけこむためには同じことをしなければならないと答えていて、確かにそう
                    だなと納得しました。いつも淡々と無表情なんだけど、洞窟の中に宇宙人の
                    秘密基地を発見して、ボタンをいろいろ押していたら3Dで宇宙の図が投影され
                    た時、その美しさと初めてのもの、未知の世界を知った喜びの表情、心を持た
                    ないアンドロイドであるはずの彼に湧き上がる好奇心いっぱいの子供のような
                    感情、その表現がとにかく素晴らしかったです。この場面を見ただけでも、この
                    映画を見た価値があると思いました。

                    最後はアレ、ここで終わるの?という感じでした。私なら絶対エリザベスのよう
                    な決断はしないと思います(笑)こんな中途半端な終わり方するなら続編が
                    あるかもしれない、あったらまた続きを見たいと思いました。ただデヴィッドは
                    あんな姿ではイヤ、続編が始まったらすぐに治してあげて欲しいです。
                     
                    ステラ * 映画 * 09:29 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                    映画「ジェーン・エア」

                    0
                      JUGEMテーマ:映画

                      映画館で「ジェーン・エア」を見てきました。この映画は「300」で
                      ファンになったマイケル・ファスベンダー出演とあって前から楽しみ
                      にしていて(しかも今回の映画は堂々とタイトルや内容が書ける)
                      予告編を何度も見たのはもちろんのこと原作や他の方の感想など
                      もたっぷり読んでから満を持して(笑)見た映画です。

                      とにかくもう古典の世界にどっぷりつかった2時間でした。背景や
                      衣装、出演者と何から何まであの時代を表現していて、荒涼とした
                      景色や薄暗い館の中、ひんやりとした空気など1つの世界をまるで
                      ドールハウスのような小さな世界にコンパクトにまとめたよう、室内の
                      調度品もあの時代はこうだったのかと想像できる物ばかりで、細部
                      までこだわった映画でした。

                      ジェーンとロチェスター卿もまさにイメージ通りというか、そもそも映画
                      になるのを知って予告編を見てから原作を読み返したのでもうその顔
                      を思い浮かべて読んだので当たり前なのですが(笑)ロチェスター卿、
                      全然不細工ではなくかっこいいのですが、いわゆる普通のハンサムと
                      いうのではなく無愛想で傲慢でまさにはまり役でした。ジェーンも雰囲気
                      がすごくよかったです。

                      時間の枠があるので原作と比べて物足りない部分もありましたが(少女
                      時代やセントジョンとの会話など)それでも1つの世界を作り上げたという
                      ところが素晴らしかったです。原作を読んでも感じたのですが、舞台と
                      なった場所は荒野で周りに家がなく、そしてイギリスはイタリアやスペイン
                      のようなギラギラした原色の光でなく晴れていても霧がかかって景色が
                      ぼやけている、だからこそ古い塔や妖精、魔法使いが容易にイメージで
                      きて数々のファンタジーの舞台になったのだなと思いました。

                      ロチェスターの気の狂った妻バーサやその兄が想像していたよりもずっと
                      美しくまた普通の人のようだったのが意外でした。私はもっとエキセントリ
                      ックで悲惨な様子の妻を想像していたので。最後の場面なんかもわりと
                      あっさり終わっていました。血が出たり傷ついたりする場面もあるのに、
                      抑えた映像でショッキングにはなっていない、監督の徹底した美意識な
                      のか、ドラマチックではあるけどグロテスクだったり目を背けたくなるような
                      悲惨な場面はなくどこをとっても美しいと感じました。

                      セントジョンの妹の1人が「ボルジア」家のルクレツィア役の人で、やっぱり
                      かなり美しかったです。この映画は出演者は美男美女ばかりでしたが(笑)
                      女中頭は迫力がありました。

                      細部にまでこだわった美しいドールハウスのような世界、この映画を一言で
                      表わすなら私はそのように感じました。その世界にそぐわないものは衣装でも
                      背景でも絶対に入れず、出演者も厳選している完璧な世界でした。ただ完璧
                      に作られた世界ということで、ジェーンもロチェスターもすごいと思うのだけど
                      あんまり感情移入できないまま終わってしまいました。古典の名作を映画化
                      するとストーリーは知られているのでサスペンスにはできないし大きく変える
                      こともできない、そんな中で基本に忠実に本の世界を再現した映画だと思い
                      ました。
                       
                      ステラ * 映画 * 15:02 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                      デレク・ジャーマンの「カラヴァッジオ」

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                        JUGEMテーマ:映画

                        テレビで「ロード・オブ・ザ・リング」を見るとどうしてもボロミア、ショーン
                        ビーン出演の他の作品が見たくなる、ということで若き日のボロミアが
                        モデル役で出演しているデレク・ジャーマン監督の「カラヴァッジオ」の
                        DVDを見ました。

                        このDVDはもともと若き日のショーンが見られるという話を同じファン
                        の方のブログで知って何年か前に購入したものです。このDVDでカラ
                        ヴァッジオという画家を知りその絵に興味を持つようになったので、モデ
                        ルは若き日のボロミアと私の頭に刷り込まれてしまっていました。だから
                        数年前ボルゲーゼ美術館展で「洗礼者ヨハネ」の絵を見た時、この絵の
                        ヨハネはこんなに若い少年だったのかと驚きました。この絵は画集など
                        で何度も見ていたはずなのに私の頭の中では若き日のボロミア、映画で
                        の刷り込み効果はすごいです(笑)でもおかげでこの「洗礼者ヨハネ」は
                        イタリアに行ったらぜひもう1度見たい絵になりました。上野で長い時間
                        同じ絵ばかり見ていたけど、それでもやっぱりこの絵には特別な思い入れ
                        があり、できればボルゲーゼ美術館の建物の中、教皇と枢機卿になって
                        美術品を集めまくった叔父甥コンビの自慢のコレクションの中で見たい
                        です。

                        最近公開されたアンジェロ監督の「カラヴァッジョ」と違って、デレク・ジャー
                        マン監督の「カラヴァッジオ」は監督の大胆な解釈で脚本が書かれ、史実
                        とはかなり違っているようです。あの時代になかった物もたくさん登場する
                        煙草。眼鏡はどうだったのだろう、電卓、オートバイ、タイプライターは絶対
                        ないだろうと(笑)服装も現代風というか少し前の時代のようでした。物語も
                        年代順になってないのでわかりにくい、それでも1つ1つの場面の美しさ
                        や光と影のバランス、登場人物の存在感は圧倒的でした。

                        若き日のボロミアことショーンは彫刻のような顔立ちでキラキラ光る金髪、
                        もうこの姿が見られただけでDVD購入の元を取った(かなり高価だった)
                        と思えるくらい素晴らしいものでした。カラヴァッジオ、レナ役の人も雰囲気
                        が合っていました。どのシーンも絵を思わせるような雰囲気で、特にラヌッチ
                        オをモデルに「洗礼者ヨハネ」を描くところなど溜息がでるほどです。モデル
                        となったラヌッチオは聖人とは程遠い人間で酒場で賭けごとをやったりボクシ
                        ングを見せたりして稼ぐチンピラです。でもその肉体(薄暗い中一定の方向
                        から光があたって筋肉が浮かび上がる)と顔の美しさはこの世のものとは
                        思えないほど(笑)うーん、これなら画家が恋するわけです。

                        画家カラヴァッジオとモデルラヌッチオの関係だけでなく、ラヌッチオの愛人
                        レナも画家が気に入ってモデルにし、さらにシピオーネ(ボルゲーゼ)枢機卿
                        もレナに手を出すからいろいろな思いや嫉妬が入り混じってもうメチャクチャ
                        結果このもつれた関係の嫉妬で悲劇が起こります。カラヴァッジオは殺人を
                        犯した画家として有名ですが、その動機を「愛」と解釈した監督は大胆です
                        が、この映画はその解釈が納得できるストーリーになっています。史実と合
                        っているかどうかは別にして、映画の中で物語は完成して人物が生きている
                        (印象が強すぎて別のイメージで絵が刷り込まれてしまうくらい)フィクション
                        の世界で見事に完成した映画だと思いました。

                        その他、今回見てあらためて感動したのがエルサレムの存在、口がきけな
                        くて羊飼いになれないという貧しい家の少年をカラヴァッジオが助手にして
                        絵具の作り方と色を教えるのですが、最後までカラヴァッジオに付き添うこの
                        青年の姿も印象に残りました。口がきけないからこそカラヴァッジオの気持ち
                        を一番よくわかって同じように喜んだり悲しんだりしているのは彼だなと。エル
                        サレムという名前や彼も「洗礼者ヨハネ」のモデルをしていたということも象徴
                        的で、彼こそ荒野をさまようヨハネだと思いました。ボロミアモデルでインプット
                        されていた私の中のヨハネはすごく傲慢でプライドが高い人間でしたが、この
                        エルサレムモデルで上塗りすると、深い悲しみを知っているまったく別のタイプ
                        でイメージできます。

                        アンジェロ監督の映画では友人のマリオが髪に花を飾ったりしてモデルになっ
                        ていましたが、デレク・ジャーマン版では若き日のカラヴァッジオ自身がデル
                        モンテ枢機卿のそばでギリシャ風の衣装を身に付け髪に白い花をさしていま
                        した。少年カラヴァッジオに読み書きを教え、ブルーノのことを話す枢機卿、
                        聖職者が異端者の説を話題に出すなんてありえないと思いながらも、髪に
                        白い花を飾ることからして妖しい関係を匂わすし(笑)この倒錯した雰囲気の
                        中で異端者の説を教えるのは案外ぴったりなのかもしれないと思いました。
                        時代考証とか考えると合わない物がたくさん出てきますが、宗教改革、異端者
                        の処刑、戦争などなど混沌とした時代に生きた画家の迷いを描くためには
                        近い世界ができあがったようにも思えます。
                         
                        ステラ * 映画 * 10:58 * comments(0) * trackbacks(0) * -
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