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    ラファエロ展

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      JUGEMテーマ:アート・デザイン

      ラファエロ展を見に行きました。私にとってラファエロは
      ずばり「美術の教科書」(笑)、生涯も作品もよく知ってい
      るけど、特別感動したとか心魅かれたというわけではない
      それでもまあせっかく日本に有名な作品が来ているのだ
      からと見に行きました。

      さすがラファエロ!平日の午前中からチケット売り場には
      長い行列ができてました。館内もかなりの混雑、特に「大公
      の聖母」のところは前の列で見る場合は並んで止まらずに
      移動しながら見るようになってました。まるでパンダを見る
      時のように(笑)確かに誰が見ても美しく感動的な作品でこれ
      を見るだけでも入場料払う価値があります。ただ何度も並ぶ
      根性がなかったので、私は前を1回通り過ぎただけですが。

      有名な自画像や肖像画、それぞれモデルの個性をきちんと
      描いていてしかもみな気品があってさすがです。肖像画とい
      うものはただ美化すればいいってものじゃない、いかに顧客
      を満足させられるかか重要で、ラファエロは完璧だと思いま
      した。

      美術の教科書的な作品が多い中、「聖ゲオルギウスと竜」は
      馬の足が短くて首が太く竜もあんまり恐そうでないなあと、思
      わずニンマリしました。ラファエロは女性が大好きで美しく描く
      けど、動物はあんまり得意でないという話を聞いたことあるけど
      本当にそうだと納得(笑)まあ人によって得意不得意がいろいろ
      あるのでしょう。逆に人づきあいの悪い人(芸術家はこっちの方
      が多いはず)は馬など動物の姿を生き生きと描いているかもし
      れません。

      本物ではないけど「アテネの学堂」のレプリカもあって感動しま
      した。大きな作品でも1人1人がしっかり描き分けられていて、し
      かも全体の調和がとれている、本当に御手本となるような作品
      です。古代の賢人をたくさん描いたこの絵がヴァチカンのそれも
      重要な署名の間に描かれたというのも驚きました。チェーザレ
      の敵として私にはしっかり印象付けられたユリウス2世ですが、
      芸術に関してはうまく人を選んでいます。宗教と政治経済のバラ
      ンスがうまくとれて(それぞれの都市の争いやフランスの侵略など
      大変な時でもあったが)芸術家が一番力を発揮できた時代が
      ルネサンスで、ラファエロはいい時代に生まれたと思いました。
       
      ステラ * 美術展 * 17:09 * comments(0) * trackbacks(0) * -

      メトロポリタン美術館展

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        JUGEMテーマ:展覧会

        メトロポリタン美術館展を見てきました。美術展を見たと言っても私の場合
        特定の画家や絵にだけスポットを当てて他はスローしていることが多く、特
        に今回はその傾向が著しいので、メトロポリタン美術館展の全体像とか見る
        べき作品は、ということは期待しないでください。全く個人的な偏った感想で
        す。

        もともとメトロポリタン美術館展は始まってすぐ、もっと早い時期に見に行く
        つもりでいました。それがなぜか行こうと予定した日に別の用事が入ったり
        となかなか行けない、それほど注目していたわけではなかった英国水彩画
        展の方を先に行き、その順番の違いでメトロポリタン美術館展は見方が大き
        く変わってしまいました。英国水彩画展でターナーの絵に一目ぼれしてどっ
        ぷりはまった後だったので、メトロポリタン美術館展はほとんどターナー、ある
        いはターナーより44歳年下でその魅力にどっぷりはまり生前も死後も褒め
        讃え続けたイギリスの批評家ジョン・ラスキンの目線で見ています。

        会場に入って、第1章のテーマが理想化された自然ということで、クロード・
        ロランの「日の出」が目に入りました。クロード・ロランは若き日のターナーが
        お手本にしてライバル意識を燃やし、このようにはとても描けないと絵の前で
        涙を流したエピソードのある画家、しかもお手本にうってつけの「日の出」とい
        うタイトルの絵、最初からキター!(笑)という感じで隅々までじっくり観察しま
        した。このクロード・ロランの「日の出」や近くに並べてあった理想的な自然を
        描いた絵、どれも木が中心にあり、緑がとても多く使われています。黄色が
        好きで緑は嫌いだったというターナー、理想的な自然を描いた作品は緑が多く
        使われているのにそんな緑嫌いで大丈夫だったのかしらと気になりました。

        次に目についたのはターナーと同時代のイギリスの画家ジョン・コンスタブル
        の「主教の庭から見たソールズベリー大聖堂」という絵でした。ライバルがどの
        ような絵を描いたのか(笑)これまたとっても気になるのでしつこくじっくり見ま
        した。コンスタブルという画家は木や草の表現がとてもうまい、そしてやっぱり
        緑を多く使っています。その緑が多く使われている画面の中で女性のショール
        の赤が鮮やかで小さいながらもよい効かせ色になっている、うまいなあと感心
        しました。このショールの赤を見て、展覧会の手直しの日の時、ターナーが
        コンスタブルの絵を見た後に自分のほとんど色彩がなかった船の絵にどーん
        と赤い絵の具を置いて目立たせ、手直ししていい日が終わるギリギリにその
        赤い部分をブイの形にしたというエピソードを思い出しました。ライバル意識も
        すごいし、ほんの少し別の色を入れるだけで絵の印象が大きく変わるというこ
        とを画家は本能的にわかっているのだなと思いました。

        そしていよいよお目当てのターナーの作品、「ヴェネツィア・サンタ・マリア・デッラ
        サルーテ聖堂の前廊から望む」この絵の前には長い時間いました。全部で2時間
        ほど館内にいたのですが、そのうちの半分くらいはこの絵の前に立っていたと思
        います。水彩画展で見たヴェネツィアは黄金色に全体が染まっていましたが、この
        絵は油絵で空と運河の青が美しく、建物や人がかなり細かく丁寧に描かれていま
        した。ヴェネツィアという街はどうも私にとって前世の因縁があるようで、行ったこと
        ないのに見たことがあるように感じる(絵やガイドブックをたくさん見ているから?)
        特別な場所です。細かく描かれた絵を見ているうちになぜか映画「アレキサンダー」
        のテーマ音楽と「港からたくさんの船が出て行き、またもどってくる」というセリフが
        聞こえてきました。アレキサンダー自身はヴェネツィアに行ってないけど作ろうとした
        街のイメージ、理想の都市はヴェネツィアと重なるところがあります。そしてターナー
        もヴェネツィアに魅せられて多くの作品を残しています。画家にとって探し求めた
        理想の街で長い旅の終着点でもあり、さらに新しい光を見出した出発点でもある街
        だと感じました。空の雲、水にうつる船の影、遠くに見える建物から近くのマスト、旗
        の色まで何もかもに画家の愛と喜びが感じられ、この絵を描いている時ターナーは
        とても幸せな気持ちだったと思いました。ターナーは母親が精神病院で亡くなり、生涯
        独身で孤独の影があったけど、それでも若くして認められて成功し、思う存分自分の
        才能を発揮して、さらに理想の場所を求めて出会うことができ、生涯理想の絵を求めて
        描き続けた、画家としてなんて豊かで幸せな人生だろうと絵を見ているだけでいろいろ
        なことが想像でき、涙が出そうになりました。

        出る時にさまざまなパンフレットが置いてあって、来年の秋には大規模なターナー展
        があるそうで今からとても楽しみです。
         
        ステラ * 美術展 * 09:38 * comments(0) * trackbacks(0) * -

        巨匠たちの英国水彩画展

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          JUGEMテーマ:展覧会

          「巨匠たちの英国水彩画展」というのを見てきました。

          もともと私は美術展を見に行く基準は
           1、教科書に出てくる有名な作品
           2、画家の生涯がドラマチック(ゴッホ、カラヴァッジョなど)
           3、描かれている題材に興味がある(聖書や神話、歴史上の人物)
          という感じで、時代区分としてはルネサンスからバロック、印象主義、
          国ではイタリア、スペイン、フランスと決まった範囲で見て感動してい
          ました。

          それがなぜイギリス、風景画、水彩画と今までの興味からはずれた
          展覧会を突然見にいったか、これはもう奇蹟的な出会いでした。

          雑誌に載っていた美術展案内に出ていたターナーの絵に心魅かれて
          と言いたいところだけど、最初に気になったのは絵よりもむしろ近くに
          あるレストランの関連メニュー「ローストビーフとヨークシャープディング」
          特にヨークシャープディングとはよく聞く名前だけど一体どんな食べ物
          かとすごく食べてみたくなりました(笑)

          そして「ローストビーフとヨークシャープティング」に釣られての美術展、
          正直すごく期待したわけではないし、有名な画家の絵がたくさん集まって
          いるわけでもないのですいていてささっと見られるだろうと軽い気持ちで
          入りました。

          ところが思った以上に混んでいました。絵の前でいろいろ話している人
          が多かったので、趣味で絵を描いている人がお友達を誘って来ていろ
          いろ批評しているという感じでした。

          私はまず「グランドツアー」という言葉の説明が気になりました。18世紀
          から19世紀にかけてイギリスでは貴族の子弟が勉強の仕上げにイタリ
          アのローマめざして大旅行するというのがはやったそうです。別の本で
          これを読んだ時には、どうせお金持ちのおぼっちゃまの気楽な卒業旅行
          でしょと反発する気持ちでしたが(笑)その旅行で通った場所や行った先
          の風景を画家に注文した、今の私達が記念写真を撮るのと同じ気持ちで
          しょう、それで風景画を描く技術をもった画家がイギリスでたくさん出て
          発達したみたいです。気楽な卒業旅行でもそれが大流行して風景画が
          発達し、旅行先のガイドブックもたくさん出た(もちろん画家が描いた絵
          をもとにした挿絵が入っている)というのですから、それはそれですごい
          ことだと思いました。

          それに最終目的地になったイタリアのローマ、17〜18世紀のイタリアと
          いえばまだ統一国家にはなってなくて他国の支配を受けごちゃごちゃして
          いた時代なのに、それでもイタリアは憧れの芸術の都、古典文化がルネ
          サンスとして復興した国として旅の目的地になっていたのだと考えるとうれ
          しくなりました。それにイギリスからアルプスを越えてイタリアに入るという
          のはジョルダーノ・ブルーノが異端審問を逃れて旅したのとちょうど逆ルー
          ト、どのような景色を見て旅したのかと興味深く1枚1枚の絵を見ました。
          それにしてもイギリス人の描く風景画は木や葉っぱの様子、廃墟の建物
          の石の感じなどとにかくリアルで細かい、自分が感じるままに大胆に描く
          フランス印象派の絵とはかなり違うなと思いました。トールキンの「指輪
          物語」を読んでいる時、空想世界なのにどうしてここまで詳しく旅の途中
          で見る森や廃墟の様子を描いているの、早く先が読みたいのに!なんて
          思ったのですが、どうもイギリス人は旅の目的地だけでなく途中経過を
          細かく詳しく描写することに喜びを感じる人種ではないかと思いました。

          そして運命の出会い、ターナーの水彩画を何枚か見る中で、その色の使い
          方や光、水の表現の素晴らしさに圧倒されました。風景画、今まで全然興味
          なかったのに、周りの景色をこういうふうに見て色と光で表現することができ
          たら他には何もいらない、なんて幸せなことだろうと涙が出そうになったので
          す。少し絵の勉強をしてこの人と同じように周りの景色をよく見れるようにな
          ったらイギリスやスイスにスケッチ旅行に行きたい、と思いました。今まで
          美術展には何度も行って、ゴッホやカラヴァッジョやゴヤの絵を見てそれぞれ
          感動したけど、その時は同じように描きたいとは思わなかった、ターナーの
          水彩画はそれとはまったく別の気持ちをかきたてたまさに運命の1枚でした。
          自分の生涯を変えるかもしれない運命の絵にまさか「ローストビーフとヨー
          クシャープディング」がきっかけで出会えるとは(笑)

          運命の1枚「ルツェルン湖の月明かり、彼方にリギ山を望む」はかなりお金を
          出して原寸大の版画を注文しました。そして美術展観賞後はお目当ての「ロー
          ストビーフとヨークシャープディング」をレストランで注文して食べました。ヨー
          クシャープディングって結局きのこ入りの卵焼きじゃないの(笑)ローストビーフ
          もすごく期待したほどの味ではなかったです。でもこれがイギリスの味なのか
          と早くもイギリスに行くつもりになって肉を噛みしめました。
           
          ステラ * 美術展 * 15:59 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          大エルミタージュ美術館展

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            JUGEMテーマ:展覧会

            「大エルミタージュ美術館展」を見てきました。この美術展、サブタイトル
            が「世紀の顔・西欧絵画の400年」とあってルネサンスから20世紀のマ
            ティスまで幅広い年代の有名作品が見られるからなのか大人気!平日
            の昼間でもかなり混んでいたし、レストランにはランチタイムともなれば
            長い行列ができてました(年配の女性グループが圧倒的に多かった)

            いろいろな作品が置かれている中、私が立ち止まってじっくり見るのは
            やっぱりキリスト教やギリシャ・ローマ神話を題材にした絵、やっぱり描か
            れている題材がわかりやすいし、どこかで見たことがあるという安心感
            があるのです。特にスケドーニの「風景の中のクピド」や「聖家族と洗礼者
            ヨハネ」それから18世紀の「モルフェウスとイリス」の絵などが気に入りま
            した。どれも甘美な画風で当時の詩人や貴族に絶賛されもてはやされた
            とか、私の好みもそれに近いものがあるようです(笑)

            ルイーニの「聖カタリナ」の絵を見て「女教皇ヨハンナ」にもその名が出て
            きたことを思い出しました。本を持っていてとても賢そうです。「ヴァヌカヌス
            の鍛冶場を訪ねるウェヌス」を見て夫に不実で浮気ばかりしたウェヌスも
            自分の息子のためには夫を訪ねて武具を作ってもらうのね、と思ったり
            「古代ローマの公衆浴場」の絵で「テルマエ・ロマエ」を思い出したりと知っ
            ている話や映画などで見たシーンに近い絵があるとテンション上がります。
            まあ逆に言えば今回の美術展、セザンヌやマティスなど教科書で見た覚え
            のある絵だ!とかなじみのある物語の絵だ!とあくまでも知っている、見覚
            えのある絵を見て確認して喜んだのであって、自分にとって初めてだけど
            忘れられないと感激した絵に出会うということはありませんでした。

            感動したというわけではないけど気になった絵の1つがアブラハム・ブルー
            マールトの「トピアスと天使のいる風景」です。描かれた時が1600年代
            初めだったことと、この題材の絵は別の雑誌でヴェロッキオやボッティチー
            ニが描いた絵を見て記憶にあったからです。ヴェロッキオの絵は天使ある
            いはトビアスのモデルはレオナルドとかいう説もありどちらもすごく美しく
            衣装もきらびやか、一方ボッティチーニの絵は3人の天使に守られて旅
            をしています。1470年頃に描かれた2つの絵がどちらもきらびやかで衣装
            も豪華、トビアスがまるでピクニックでも行くかのように楽しそうに天使と手
            をつないで歩いているのに対して、今回見た「トビアスと天使のいる風景」
            は主題は風景、壊れかけた家やそれを修理する人がリアルに描かれてい
            て、トビアスは画面の隅の方、服も地味でうつむいて疲れた感じなのです。
            時代と描いた画家の住んでいた国が違うと同じ題材でもこうも違った絵に
            なるのかと驚きました。ヴェロッキオの絵が夢のように楽しい旅の絵なら、
            ブルーマールトは現実の旅、その厳しさが伝わってくるような絵でした。
            今回見た中で一番印象に残った絵かもしれません。
             
            ステラ * 美術展 * 16:44 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            ヴェネツィア展

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              JUGEMテーマ:アート・デザイン

              「世界遺産ヴェネツィア展」を見てきました。いつものことですが、私が
              プログで書く映画や小説、美術展などの感想はかなり個人的なイメー
              ジや解釈が入っています。

              私がヴェネツィアに興味を持つようになったのは実はつい最近、それま
              ではテーマパークのような街でイタリアツアーでは必ずといっていいほど
              入っているけど、自分はそれほどでもないなあと思ってました。それが
              あるテレビ番組で「アレクサンドロス大王の遺体がヴェネツィアにある!」
              というのを見て、そんな馬鹿な、ありえない、とその説には否定しつつも
              アレクサンドロス大王のシンボルであると番組で力説していた翼のはえた
              ライオンの絵を見るだけで心はときめき、イタリアにツアーで行くことが
              あったら絶対にヴェネツィアに行き、サンマルコ寺院を訪れようと決めた
              のでした。

              1番の目的だったカルパッチョの「サン・マルコのライオン」は本当に素晴
              らしかったです。大きく力強く美しく、テレビ番組の学説は否定しつつもや
              っぱりアレクサンドロス大王のイメージと重なるなあと(笑)テレビの学説
              は置いといて、聖マルコの象徴だと信じて見ても素晴らしい、ヴェネツィア
              は聖マルコを守護聖人にして翼のあるライオンを国の象徴、シンボルマー
              クにしたけれど、これだけ立派なシンボル、国民の支えとなる象徴があった
              からこそ千年もの長い間強力な王や独裁者が出ず共和国として続いた
              のだなと思いました。

              ヴェネツィア共和国の代表、トップに立ったのは総督、でも総督は世襲制
              ではなく選挙で決められ、その権限も厳しく制限されていて国の大事なこと
              は主な貴族が議員となる評議会で決められていたようです。評議会の様子
              を描いた絵もあったけど、とにかく宮殿に飾られている絵から集まった人間
              まで細かく描かれていて、こんなにたくさんの人間が集まって議会をしてい
              たのかと驚きました。ヴェネツィア展での絵は建物や大勢の人間を細かく
              きっちりと描いた作品が多い、そばに現代の街の様子の写真も飾ってあり
              500年前の絵と写真を見比べて建物がほとんど変わってないことに驚き
              ました。500年前と同じ景色、絵で見慣れた風景がヴェネツィアへ行けば
              実際に見られる、これはすごいことだと思います。

              お皿や陶器の壺にギリシャ神話を題材とした絵、そしてアレクサンドロス
              大王の絵があって感激しました。「アレクサンドロス大王とロクサネの結婚」
              はルネサンス期のイタリアで特に好まれた題材の1つだったようです。この
              題材の「慈悲、寛大、従順さ」などが当時高く評価されていたと説明書きに
              あって、彼はそういう美徳ばかりの人間じゃなかったと思いつつもうれしくな
              りました。ルネサンス期のイタリアではギリシャ神話とアレクサンドロス大王
              の人気はかなり高かったようです。

              ギリシャ神話を題材にした絵で「レダと白鳥」も印象に残りました。これは今は
              失われてしまったミケランジェロの絵の模写だそうです。同じように「レダと白鳥」
              の絵で今は失われて模写だけが残ったレオナルド・ダ・ヴィンチと比べてみる
              と、ダ・ヴィンチの方はレダも白鳥もほっそりしていて背景の花やカタツムリな
              どが細かく描いてあったのに比べ、ミケランジェロ原作はどちらもたくましい感じ
              です。ダ・ヴィンチ版白鳥は目付きと首の感じがいやらしかったけど、今回の
              白鳥はたくましいレダを力ずくで押さえつけている(笑)両者の性格の違いが
              想像できておもしろかったです。

              もう1つ個人的にすごく印象に残ったのが「総督ジョバンニ・モチェニーゴの肖像」
              でした。モチュニーゴという名前はジョルダーノ・ブルーノに関する本を読んだ時
              に出てきて、異端審問から逃れるためにフランス・イギリス・ドイツなど各国を
              放浪していたブルーノを最後イタリアのヴェネツィアに招いたのが貴族のモチュ
              ニーゴでした。総督を出したほどの名門貴族だったモチュニーゴは記憶術を習お
              うとブルーノを招くもやがて激しく対立して彼を異端審問に密告してしまいます。
              ブルーノは捕えられ、ローマに護送されて8年幽閉された後、処刑されています。
              これがあの憎い密告者のご先祖様かとしばらく睨みつけていましたが、肖像画
              の絵はあくまでも静かで威厳のある総督の顔でした。まあ密告した本人ではなく
              100年ほど前のご先祖様で、モチュニーゴ本人だって特別残忍な性格の人では
              なかったのでしょう。華やかで大勢の貴族がひしめくヴェネツィアで、少しでも抜き
              出ようと記憶術の達人として有名だったブルーノを熱心に招いたが、彼は期待し
              たことを教えてくれなかった、ブルーノも性格は短気で怒りっぽく各地でトラブル
              をおこすような人だったからうまく相手の怒りをなだめることができず、結果恨まれ
              て密告されてしまったのでしょう。ブルーノもまた華やかで他の国と海で繋がって
              最新の文化を取り入れ、自治と共和制を保ち続けたヴェネツィアに憧れ、夢を
              抱いてイタリアは危険と知りつつも招きに応じて帰国したのかもしれないです。
              双方夢を持って期待していたからこそうまくいかなかった時に相手を恨み最悪
              な結果を招いてしまったのかもしれない、たくさんの絵に当時のヴェネツィアを
              思い、そんなことを考えました。
               
              ステラ * 美術展 * 09:11 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              古代ギリシャ展

              0
                JUGEMテーマ:趣味

                古代ギリシャ展を見てきました。ギリシャの彫像やアンフォラという壺
                などをたくさん見て古代ギリシャの世界にどっぷりひたることができま
                した。

                この展覧会の目玉とも言える「円盤投げ」の彫像はオリジナルではなく
                ローマ時代のコピー、ハドリアヌス帝の別荘から出土されたいます。
                この皇帝は古代ギリシャの彫像の中でもとりわけこの「円盤投げ」が
                気に入っていたようで、大きさの違うものや1部分だけのも含めてなん
                と27ものコピー作品が見つかっているそうです。今回の展覧会の彫像
                はほとんどがオリジナルではなくてコピー作品でしたが、ローマ時代に
                たくさんのコピーが作られたことで今の私達がオリジナルを想像するこ
                とができるのだと思いました。

                ハドリアヌス帝のお気に入りだった「円盤投げ」はアスリートらしいひきし
                まった筋肉が美しい彫像でした。私はもちろんこの彫像も美しいと感動
                したのですが、1番気に入ったのはディオニュソス像の方、しなやかで
                中性的な体のラインがラファエーレ・リアーリオが目を輝かすだろうなあ
                と(笑)すっかりラファエーレ目線で、これはよその家で見れば十分、こ
                の作品はぜひ買い取って自分の家に置きたいなとそれぞれ評価をつけ
                てしまいました。

                アンフォラという大きな壺、ギリシャ神話がモチーフになっていて、これ
                はどの話と興味深く見ていたのですが、その1つがイタリアのノーラ出土
                と書いてあるのに驚きました(ノーラはジョルダーノ・ブルーノが生まれた
                町なので記憶に残っていた)よく見ると他の壺もヴルチなどイタリア出土
                のものが多い、本国ギリシャでは失われてしまったものが、おそらくたく
                さん作られて輸出されローマ時代の金持ちの家に残ったのでしょうけど
                遠く離れたイタリアの墳墓から多く発見されているということに驚きました。
                古代ギリシャの芸術はその時代に完成していたのだけど、それがアレク
                サンドロス大王の東方遠征でヘレニズム時代が始まって遠くまで広がり
                さらにローマ時代にたくさんのコピーが作られてと歴史が大きく変わる中
                ギリシャの神話や世界観、芸術は変わらずに1つの共通世界としてあって
                だからこそコピー作品や遠く離れたイタリアから発見されたということに
                すごく感動しました。

                神々の像の中ではヘルメス小像も印象的でした。これはヘルメス主義に
                関する本を少し読んでいたので、直接関係なくてもやっぱり同じ名前で
                あるギリシャ神話のヘルメスにも興味を持ち、使者であり魂を冥界に運ぶ
                神というのはこういう顔、イメージで古代ギリシャの人は想像していたのか
                とその彫像に見入ってしまいました。

                オリンピア競技場の模型もあって、フィリッポス2世が奉納したという小さな
                建物があったことにも感激しました。やっぱりいろいろ展示されている中で
                自分の興味ある人物が関わっているとそこは特に注目してしまいます。そ
                して今回見たギリシャ展はかなりラファエーレ目線が入ってしまったのです
                が、展覧会の目玉はこちらの作品だけど、自分は(前世のラファエーレの
                影響で)こっちの作品の方が好きだな、とかいろいろ想像できてそれも楽し
                かったです。
                 
                ステラ * 美術展 * 09:21 * comments(0) * trackbacks(0) * -
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